ホーム
基礎知識
オリンピック・パラリンピックについて
オリンピックとは
オリンピックは4年に一度開催される世界的なスポーツの祭典です。スポーツを通した人間育成と世界平和を究極の目的とし、夏季大会と冬季大会を行っています。
オリンピックがもつ根本的な考え方を「オリンピズム」といいます。近代オリンピックは、19世紀の末、フランスのピエール・ド・クーベルタンの提唱によって始められました。クーベルタンは、スポーツを通じて個人が成長し、その人々が交流することによって、世界平和がつくられると考え、オリンピックの復興を提案しました。このクーベルタンが思い描いた理想を「オリンピズム」と呼んでいます。
クーベルタンが唱えた「オリンピズム」とは、「スポーツを通じて心身を向上させ、さらには文化・国籍など様々な差異を超え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって理解しあうことで、平和でより良い世界の実現に貢献すること」。この理想は今も変わらず受け継がれ、彼は「近代オリンピックの父」と呼ばれています。近年では従来のテーマである「スポーツ」と「文化」に「環境」が加わり、オリンピックは世界中の人々が地球環境について考える機会にもなりました。
クーベルタンが思い描いた、理想の「オリンピズム」を現実のものとするために国際オリンピック委員会(IOC)をはじめとする組織や人々が行っている様々な活動を「オリンピック・ムーブメント」と言います。
IOCは、「オリンピック・ムーブメントの目的は、オリンピズムとオリンピズムの価値にのっとって実践されるスポーツを通して、若者を教育することにより、平和でより良い世界の構築に貢献することである。」としています。
IOCは、オリンピックに次のような3つの価値を制定しています。
スポーツに限らず人生においてベストを尽くすこと。大切なのは勝利することではなく、目標に向かって全力で取り組むことであり、体と頭と心の健全な調和を育むことである。
友情 (Friendship)スポーツでの喜びやチームスピリット、対戦相手との交流は人と人とを結びつけ、互いの理解を深める。そのことは平和でよりよい世界の構築に寄与する。
敬意・尊重 (Respect)自分と他者を同じように大切にし、ルールを尊重することはフェアプレー精神を育む。これはオリンピック・ムーブメントに参加する全ての人にとっての原則である。
「より速く、より高く、より強く」というこのオリンピックモットーは単に競技力を高めるということではなく、高い目標をもって努力を続け、人間として限りなく成長していこうという意味が込められています
オリンピックのシンボルである五輪のマークは、クーベルタンが考案したものです。青、黄、黒、緑、赤の色は、地色の白を加えると、世界の国旗のほとんどを描くことができるという理由で選んだとされています。また、5つの輪は5大陸の結合をあらわしています。
※本ページの記載内容は、
「オリンピック・パラリンピック学習読本 高等学校編(東京都教育委員会発行)」
「オリンピック・パラリンピック学習読本中学校編(東京都教育委員会発行)
からの一部引用です。
国際オリンピック委員会公認教材「オリンピック価値教育の基礎(OVEP)」
本教材は、5つの教育的価値「努力から得られる喜び(Joy of effort)」「フェアプレー(Fair Play)」「他者への敬意(Respect for Others)」「卓越性の追求(Pursuit of Excellence)」「肉体、意思、精神のバランス(Balance between Body, Will and Mind)」を柱とし、オリンピズムの教育的価値の伝え方、学習方法を示しています。
古代オリンピック
近代オリンピックとクーベルタン
オリンピック休戦
オリンピック聖火リレー